諸説あるコレステロールの基準値
(目安:1分半)
藤木です。
コレステロールの話題の中で、
今はnon-HDL-Cという指標が他の指標よりも有用だという流れの中ですが、
今日は総コレステロール値の基準値の話です。
どうやって決まっているのか
そして、医学的に見て根拠があり確かな基準なのか。
基準値については諸説あるので、
その一例について取り上げます。
これは
気になる文章があります。
(ちょっと長いですが)
「日本でのコレステロール値の決定プロセス」(抜粋)
日本では一般にコレステロール値が高いと言うのは総コレステロール値が220以上の場合を指す。これは日本動脈硬化学会が作成した「動脈硬化性疾患診療ガイドライン」が大きく影響している。これは動脈硬化性疾患をスクリーニングための診断基準としている。ガン検診でガンの疑いがあるとされても、いきなりガン治療を始めるわけではないのと同様に、スクリーニングでは220以上でも多くの患者が特に治療を必要とはしないケースがあるとされている。
(中略)
1980年代まではこの基準が250から240になっていたが、これは95%の人がこの基準値以下で健康であったためである。1987年に日本動脈硬化学会が「コンセンサス・カンファレンス」で基準値を220としたためこれ以降は220が使われている。220が科学的な妥当性を欠いているという意見は決定以降も多数あり、6年間・5万人を対象に行われた「日本脂質介入試験」の結果も240を境に有意に心臓の冠動脈疾患のリスク上昇を示していたが、結果として2007年現在も220が基準とされている。一度は1999年に240への改定の直前まで行ったが、日本動脈硬化学会内の改定反対派の主張する「220がすでに定着しており、変更すれば医療現場に混乱が起きる」という意見が通り見送られた。240を採用すると患者数が半減するため、病院経営の危機を招くとしての判断が働いたのではないかとする見方がある。
また、220の基準でスクリーニングに掛かって診察を受け、動脈硬化疾患などの病気と診断された後は治療目標値がなぜか240といきなり緩和される逆転現象が起きてしまうという、不合理な状況にある。
(ここまで)
つまり、要は
総コレステロール値の基準は240が境でよかったのだけど
日本動脈硬化学会の基準変更に反対派の方々が病院経営のため、
患者数を減らさないように
はっきりした根拠もなく220に基準を変更しており、
修正のきっかけがあっても強引に変更を阻止している現状がある。
ということです。
(事実は不明です)
こんな説もあればnon-HDL-Cを指標とするようになるのもわかります。
長くなりましたので、明日に続きます。
ありがとうございました。
藤木
今日のおまけ
干し椎茸でお味噌汁つくりました。
ほかにも白菜、ひらたけ、生姜、玉ねぎ、長ネギ、にんにく、と
いろんなものを入れてみました。
食事でしっかり免疫力をつけます。