一価不飽和脂肪酸3(トランス脂肪酸)健康への影響・各国の対応
(目安:1分)
藤木です。
一価不飽和脂肪酸について、前回はシス型と呼ばれる
一価不飽和脂肪酸の代表例としてオレイン酸について書きました。
今日は、トランス型の一価不飽和脂肪酸について書きます。
言わずもがな、それは、トランス脂肪酸ですね。
人体に良くないということですでに有名ですが、
健康に与える影響と各国の対応について書いていきます。
研究結果として報告されている人体への影響。
確証的な根拠(全てもしくはほぼ全ての研究で結果が一致している)
・・・工業的に作られたトランス脂肪酸は、冠動脈性心疾患にかかるリスクを高める。冠動脈性心疾患につながるLDL(悪玉)コレステロールを増やすだけでなくHDL(善玉)コレステロールを減らす。
おそらく確実な根拠(大多数の研究で結果が一致するが、一致しない結果もある)
・・・工業的に作られたトランス脂肪酸は、冠動脈性心疾患による死亡、突然死、および糖尿病にかかるリスクや、メタボリックシンドロームと診断される内臓脂肪の蓄積(腹囲)・脂質異常(コレステロール、中性脂肪)、高血圧(血圧)、高血糖(空腹時血糖)の数値を高める。
といったもの。
良いことは無いと言えるもので各国対応していますが、その対応は様々です。
米国では、2013年人工のトランス脂肪酸を含む部分水素添加油(半硬化油)のアメリカ国内での使用を規制(正確には天然のものなどを含む全面禁止ではない)
日本は欧米と違い規制が行われてはおらず、各企業単位でトランス脂肪酸を減らす製法に変更したり他の原料に切り替えるなどの対策をしている程度
デンマークでは、2003年に食品中のトランス脂肪酸の量を全脂質の2%までとする罰則規定のある行政命令を制定し、2004年より施行
オーストリアは2009年9月、国内流通に関し、人工的なトランス脂肪酸が100gあたり2g以上の油脂の国内流通を禁止する規制を施行
ドイツでは食品表示法に準拠した標記が義務付けられている程度で、2010年12月の段階で法的な規制は州単位でも行われていない。
中国では2011年10月12日よりトランス脂肪酸の表示を義務化
韓国では2007年12月よりトランス脂肪酸量の表示を義務化
などです。
使用を規制する国、罰則規定まである国、規制は無く食品への表示義務だけがある国など様々ですね。
食文化として、マーガリン等を使用するシーンが少ないとしたらそこまでではないのでしょうか・・?
ですが、良い影響がほぼ無いことは研究結果で明らかになっているので
これから規制されていくことを期待したいと思います。
長くなったので次回に続けます。
ありがとうございました。
藤木
今日のおまけ
鶏むね肉と長ネギの醤油炒め(鶏皮なし)をつくりました。
ニンニク醤油に鶏胸肉もネギも浸して、
一緒に焼きましたが
美味しい安心の醤油を入手したのでこれまでと違う味を楽しめるようになりました。(笑)
鶏皮は使いません。。宣言したので。。